ちょこっと豆知識
~ 中門のお話 ~
お山はお盆を過ぎて、少しづつ涼しくなってきました。
蝉の声も小さくなり・・・空が高く感じるようになり、遠くに秋の足音が聞こえてきそうです。
セミ・・・つながりで、中門のお話をしようと思います。
中門は、1843年の火災で焼失したのち、2015年 高野山開創1200年に合わせて
172年ぶりに再建されました。焼失以前の中門は、持国天と多聞天の二天の仏さまが護る門でしたが、再建されて、広目天と増長天が配され、四天王が護る門となりました。
四天王とは??? 持国天・多聞天・広目天・増長天 四人の天部の仏さまのことをいいます。
もとはインドの神様でした・・・°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
お釈迦様がいらっしゃった時代、お釈迦さまの説法に感銘を受け、お釈迦さまが入滅された後、
仏法(仏さまと仏さまの教え)の守護を託されたといわれています。四人で東西南北を守護しています。
↑ ↑ 春の中門です。
↓ ↓ 胸のあたりをご覧ください。
胸のあたりの拡大図! セミを発見できます(⋈◍>◡<◍)。✧♡
広目天さまは、サンスクリット語で「異なった目を持つ」という意味で、竜王を従えて
千里眼でこの世を見守っているといいます。
この門から中に、仏法を脅かすものが入ってこないように世の中を見渡しているのです。
仏師の方は、広目天さまの世の中を見渡す役目を、セミのどこまでも届く声で存在感を示し、
千里の先までも見渡し守っていることを表現したのだそうです。
ちなみに、増長天さまの胸には、トンボが。。。
トンボは、前進し後退しないことから、戦国の時代から「勝虫」といわれ
どんなに強い敵が来ても、一歩も引かない(後退しない)ということを表したとか・・・。
この仏様たちには、千年先までもこの地を護ってほしいという願いが込められているのです。
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