ちょこっと豆知識


☆~ 御社のお話 ~☆

壇上伽藍の中に「御社」があります。

ここには丹生都比売明神と高野明神(狩場明神)といわれる神様が祀られています。

このお山をお開きになられたお大師さま(弘法大師空海)が、高野山を開創する際、最初に着手した場所です。

さかのぼること・・・。
お大師さまが唐で「真言密教」を恵果阿闍梨から伝授され、いよいよ船に乗り日本に帰る時、
明州の浜で「真言密教の根本道場を建立するにふさわしい場所を示し給え」と念じ、
密教の法具である「三鈷杵」を空に投じました。
三鈷杵は空の彼方に飛んでいき、現在の壇上伽藍にある「三鈷の松」に掛かっていたといわれます。

無事、日本に帰り着いたお大師さまは、この三鈷杵を探します。
現在の大和宇陀郡に入ったとき、二匹の犬を連れた狩人に出会い、
連れている犬に導かれて山の中に入りました。そこで一人の女性に出会います。
「わたしはこの山の主です。あなたに協力いたしましょう」といわれ、
高野山に辿り着き、松に掛かっている三鈷杵を見つけたといわれています。
この時の狩人が「狩場明神(高野明神)」、そして山の中で出会った女性が「丹生都比売明神」だったのです。

お大師さまがここに真言密教の道場を開くとき、この二人の神様を勧請して祀ったのが、現在の御社です。

これらの伝説から、高野明神の社殿前には狛犬ではなく、二匹の石造の犬が祀られています。

御社は、二大聖地といわれる壇上伽藍の境内で、言い知れない異空間であることを体感します。
深い歴史が刻まれた偉大な場所です。

❤はーと full 高野山❤ ~日々是好日~

高野山周遊型観光創造事業(高野町観光協会)からお届けするブログです。 四季折々の情報、おすすめの場所、つぶやきのあれこれetc・・・ 高野山で生まれ育ったスタッフが何気ない日々からお伝えします。 これが高野山です!自慢の高野山です! 悠久の時を経て、どんなに時が流れても変わらないものがここにある。 のぞいて下さい。高野山の魅力を。